ベル・ばら・つれづれ日記

主にベルばら関連。

ハーレクインならアンドレの台頭はあり得ない⁉

私はベルばらでもドレっち1番推し。
でも、これがハーレクインの世界なら、彼がラスカル…いやオスカルの相手役に台頭することはなかったのではないかと思う。

といってもハーレクインのご都合主義が好きになれなくて、ちゃんと読んだのは1~2冊。あとはあらすじチェックのみ。
ヒーローは大抵が王族、貴族、大富豪。一般人でも警察や探偵といった使命感に燃える職業に就いている。
ドレっちは全く当てはまらない(T_T)


そんな中、面白そうな作品があった。
トーリ・フィリップス作の「道化師は恋の語りべ」

時は16世紀、エリザベス1世時代のイングランド
このエリザベス女王は、ベルばらのマリーたんと違ってやり手なんだけど、従姉妹まで殺しちゃうこわ~い人なのよねぇ。
で、そのエリザベス女王が名付け親だという貴族のお姫様が、父を殺した婚約者から逃れるために男装をして、イケメン道化師と共にエリザベス女王の元に向かうというお話。
男装の令嬢とその日暮らしのイケメン道化師は、当然ながら恋に落ちるけれど、身分違いの許されぬ恋。
バレたら男は処刑される。
何かベルばらと通じるものがあり読んでしまった。
ここから先はネタバレします。↓


道化師は恋の語りべ 1 (ハーレクインコミックス)
道化師は恋の語りべ (ハーレクイン文庫)





トータルでは面白かったのですよ…
最後の最後、ご都合主義が出てこなければ。

いろいろあって、エリザベス女王に2人の関係を知られてしまい、道化師は処刑される。
と、ここまでならベルばらと同じ切なさだけれども
さすがはハーレクイン。
処刑は実は周りを欺くための偽装で、2人は修道院で再会。
しかも道化師は貴族の落胤で、父が亡くなり後を継いで貴族になって万々歳\(^o^)/
障害が無くなってハッピーエンド。
都合良すぎじゃ~!


つまり、ハーレクインの世界ではフェルゼン、ジェロさんはもちろん、ベルナールやアランも貴族の血を引いているからオスカルの相手役にはなり得るけれど、根っから平民のドレっちはどうあがいても相手にはなれないってこと。

どんなに草をむしっても報われない。

だから、救いようのないOAが結ばれて相次いで天に召されるというベルばらのストーリーは、何十年経っても読者の切ない心を揺さぶり続けるのだろうな、と思う。
もちろんそれだけではないけど。

良かったね、本当に良かったね、ドレっち。